作家は何でもできるんでしょっていう勘違い

Indian Jewelry

 

今日は少し強めの主張です(笑) サイトのトラッキングがバグってるみたいで、訪問者が表示されない・・・。読んでくれている人がいることを祈ります(笑)

モノを作っている人は必ずぶち当たるであろうこの課題

卵が先かニワトリが先か問題と少し似ているような気がするのですが、モノづくりをしていると必ず、こうしたらもっと売れるんじゃない?と言われます。

 

作家の感性に任せるか、市場や顧客の意思を聞くか、私にとってもまだ答えが出ていないので「バランス」という言葉でしか表現できないのですが、感性で作る「アーティスト」なのか、言われた通りの作品を作り上げる「シルバースミス、クラフトマン」なのか、というのはちゃんと線引きをした方がいいかもしれません。

 

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なんというか、やっぱりまだ「作家に自分のデザインで思い通りのものを作ってもらいたい」という人が多いなぁという印象があります。

 

これは本当にアーティストがよく愚痴る問題。

 

アーティストもバイヤーも売り場も、この二つがいつも課題です。

目の前の売り上げを重視しすぎると、感性の部分が廃れてきてしまう。

感性を重視してしまうと、売り上げが立たない場合がある。

 

長い目で見て成功するためにはどちらもバランスよく保っていかなければいけないんだけど、やっぱり人間は目の前の売り上げを立てられなければ不安だし、売り上げをあげること=成功って思われがち。

 

その結果、

「アーティスト」の感性を持つ人は、バイヤーにガッチリ指定されて作ることに楽しみを持てず、愚痴る。

 

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この記事の、後々トラブルになりますよっていうそのもの。

 

感性を使って違うデザインを入れ込んでみたりしたら、「いや、これオーダーしたのと違うじゃないですか」ってなります。

 

こだわってオーダーしたんですから。

自分が時間をかけてデザインしたんですから。

カスタムオーダーで高い値段払っているんですから。

 

っていう人は、日本人の作りがうまいクラフトマンにオーダーした方が、あなたの思い通りのものが安く仕上がりますよって言いたい。

 

作家は何でもできるんでしょって思ったら大間違いです。

 

カスタムオーダーを受けていないジュエリー屋さんが多い話は以前も書きました。

トラブルになるリスクが高いうえ、アーティストの意思を尊重することができない。

特別にオーダーされたジュエリーを作るのは、本当に割に合わない。

 

アーティストには、自分の作りたいものを作ってもらうのが一番

 

サイズが合わなかったら直してもらえばいい。

作家は機械を持っていなくてハンドメイドみたいにガタガタなイニシャルが入っちゃうから、記念日用にイニシャルを入れたいんだったら、日本のレーザーマシンで入れてもらった方がきれいにできると思う。

 

そのうえでカスタムオーダーをしたい人の条件

●アーティストの意思を尊重できる人

●アーティストを機械にしない人

●作品との出会いを大切にする人

●ハンドメイドという意味を分かっている人

●というカスタムのリスクを分かっている人

 

そして、カスタムオーダーができるバイヤーの条件

●お客様が条件を満たしている事を確認できる人

●アーティストとの信頼、尊敬の関係がある人

 

結局、そういう人たちが残っているなぁとも思います。

 

インディアンジュエリーが流行りになった2.3年前はものすごい「オリジナルデザイン」が流行り、みんな同じような売れ線をオーダーするようになったのでその一連に疲れ切って、「自分の作りたいものを作らせろーー!!」って爆発した人もいました。

 

アーティスト自体も「作りたいものを作るため」に、「指定されたものを作る」仕事を受けるか、断るかを自分で判断しなければいけないのですが、やはりネイティブアメリカンの今を生きる精神で、基本受けてしまう。。。。あとから、やっぱやーめた!ってなる。

 

こんな偉そうなことを書きながらも、私もカスタムオーダーをしたらその人と急に一年間音信不通になるとかいうことも未だにあります。

 

(※信頼関係の深さとかじゃなくて、この人はOKかNGかを判断できるというのも大事ですねぇ。)

 

だから、断るときは断る。

 

カスタムオーダー断られちゃったっていう一時の残念感より、

目先の売り上げにくらんでそのオーダーが最終的にうまくいかなくて、アーティストへのイメージダウン、インディアンジュエリー界へのイメージダウンになる方がもっと怖い。。。。

 

そんな現状を知るとまた、自分にぴったりのサイズ、自分にピンときたジュエリーの一点もの感、出会い感が特別なものになるかと思います。

 

 

 

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