自伝の続きはまた時間がある時にまとめようと思っているので、今の現状をまとめますね。
黒人人権運動はギャラップにも
ただいま、ギャラップではプロテストの真っ最中。
日本でもニュースでやっていると思いますが、黒人さんジョージフロイドが、警察に逮捕されて確保されている間に窒息してしまったという事件が発端です。
SNSのタイムラインでも黒人の権利を守りましょうというハッシュタグがかなり盛り上がっていますし、昨日はブラックアウトという真っ黒な画面を投稿した人でタイムラインが埋まっていました。
今日私たちは出かけていたのですが、この写真が送られてきて焦って帰ってきました。これはルート66沿いのトレーディングポスト、リチャードソンの朝の写真。
(今のところ平和に、それぞれメッセージを込めたボードを掲げて練り歩いていて、警察と州兵が出動しています。)
全米で黒人人権運動のプロテストが暴徒と化していて、プロテストがあるところは外出禁止令が出ているところもあります。月曜にカリフォルニアの知り合いにメールしたら、今日はそのせいで外出禁止だと言っていました。
ギャラップの町は黒人さんがとても少ないのですが、プロテストがあると聞いてビジネスオーナーたちは店に落書きやガラスが割られないよう、こうやって板を貼っています。
サンタフェやアルバカーキの中心地、プラザでも同じことが起こっていて、ビジネスを開ける許可が州から出たと思えばプロテストで店を閉めなきゃいけなくて、もう何が何だか分からない状況。黒人人権運動なのに、暴徒化してガラスを割ったりスプレーで落書きをしているのは黒人さんじゃない場合も多く、日本で昔々にあった学生運動を思い起こさせます。
私の知り合いは、「もちろん死に至らせてしまった警察はとても罪があるけど、そもそも彼は逮捕されたという事実をみんな忘れている。」と言っていました。少し知識や人格者の人たちは、このプロテストに参加せずに自分で自分なりの意見を発信しているという感じです。
アリゾナ州では、コロナウイルスでも発令されなかった門限が設定され、今週一週間は夜八時から朝五時までは家から出ていけないことになっています。
そんなこんなで、なんだかますますコロナウイルスが忘れ去られています。
コロナの現状
ニューメキシコ州ではほとんどのビジネスが部分的に再開していますが、それを受けて昨日はまた感染者がぐっと増えました。
でもこのプロテストのニュースのおかげでかき消されています。
人々の対応は「州では必要不可欠とされているマスクを全くしない普通の生活を送る人」と「感染の恐怖で仕事に戻るのが怖い人」真っ二つに分かれている感じがします。
基本的には少しずつ元に戻っているのだけど、「何も気にしない人」が外出していることが多いので、店側もまだ恐怖、そしてまだ感染が怖い人は当然まだ店には来ないので、普通の店は入店制限があるとはいえ、人通りはまばら。探り探りやっているって感じです。25%以下のキャパ、2メートル以上離れてで営業OKといっても店側の判断なのでそれが守れていない店も多々あります。
その中でもバーやスポーツジムはかなりの人が集まっているようです。
ちなみにカジノや映画館などはまだ閉まっています。
本当に打って変わってウイルスの感染が忘れ去られそうな今ですが、ナバホネーションの感染者数の数字は相変わらずぐんぐん伸びています。
これは総合の数なので、すでに回復した人の数も含まれています。
昨日看護師の知り合いと話したのですが、その話がものすごく衝撃的でした。
彼女の仕事の一部は感染した患者さんと経過を電話でやり取りすること。感染確認されても、外に出ているという事例が多々あって毎日悶々としているそうです。
70代のおばあちゃん、電話すると今ウォルマートで買い物しているとのこと。感染確認から7日して体調がよくなってきたので、猫のえさが必要だから買いに来たの。と言っていた。
60代の男性、こちらも今買い物しているとのこと。体調がよくなったから息子の誕生日会に行こうと思っていると言っていた。
こういうことが毎日らしい。。。
まだまだ感染の恐怖があるから気を付けないとな、と改めて気を引き締めました。
今後の弊害
今日出かけている車の中で旦那と話していて、「ネイティブアメリカンは今両手が政府に差し出されている」と言っていました。
上記の記事などでも書いていますが、政府の援助をたくさん受けて生きている人が多いネイティブアメリカンは、すでに左手は常に政府に何かちょうだいの手が出ている。
今回のコロナ騒動で、今毎日フードバンクには行列ができていて、あらゆるところで食料の無料の寄付、マスクの無料の寄付が行われている。
政府の600ミリオンドルもまだ行方が決まっていないけど、最終的には一人一人にどういう形であれ還元される。
今ネイティブアメリカンは政府に対して、両手を出してちょうだいをしている。
さらに政府への依存度が上がり、自分の力で稼げない人が増えるだろう。ということですね。
食料の寄付も政府の援助も失業保険も、「もらえるものはもらっておこう」という雰囲気が今までよりさらにすごい。
これはネイティブアメリカンに限らず全世界で起こっていることだと思いますが、コロナウイルスは自分の状況の悪さを政府、政治の責任にするとてもいいチャンスです。
世の中にはタダなものはないよね、って友達と話したことを思い出し、今後のことを踏まえて、自分で稼ぐ力、責任を自分でとる力を身につけないとと改めて思いました。
アメリカ、ニューメキシコ州在住、居住歴10年。ナバホ族の夫とリザベーションで二人の子育てをしながらインディアンジュエリーにかかわる仕事をしています。インスタ、ツイッター、Facebook、Youtubeがありますがインスタが一番身近な感じかと。
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