クラスタージュエリーって何?
インディアンジュエリーでは石を小さくカットし、それを用いて作られる花などを模した作品の意味で使われます。
こういうスタイルのもの。同じ石を使ったものもあれば、いろいろな石をミックスして使うこともあります。
このクラスターのスタイルが、アメリカでは今、大変な人気です。
作っても作っても売れて製作が間に合わない、という感じ。しかも、大きければ大きいほどいい!って感じになってきてます。
儀式のときに使われるクラスタージュエリーはネイティブアメリカンの財産に値するもので、伝統的衣装には欠かせないもの。
以前は個人で作る人がとても多かったクラスタージュエリーですが、高齢化や石の値段の高騰で作る人がとても減ってきています。
トレーダーが持っている石はグレードがいいものがあり、さらにナチュラル、さらにターコイズ以外の石とも組み合わせたりして豪華なジュエリーが出来上がる、というわけです。
ファッション業界も注目
アメリカではインディアンジュエリーとウェスタンのファッション文化というのが強く結びついています。日本ではウエスタンというとなんだか遠い昔の文化のように判断されがちですが、そうではなくて今も強く残るアメリカの文化です。
特にここニューメキシコ州、テキサス州、アリゾナ州などの内陸の南西部と呼ばれるような場所ではウェスタン文化はまだまだ現在進行形。
カントリーミュージックはアメリカでも全米で人気。(これが結構日本人には知られていない事実。)POPミュージックに転身したテイラースイフトは元々カントリーミュージックのアーティストでした。
そういったウェスタン、カントリーシーンのセレブ達も今こぞってクラスタージュエリーに注目。
ウェスタンファッション雑誌にもかなり取り上げられています。
石の価格が今後さらに高騰していくことを考えると、ナチュラルの石をまとめてセットしたクラスタージュエリーにはバイヤーも注目せざるを得ない。
以前この写真をフェイスブックとインスタに上げたらかなりの反応を頂いたのですが、一般的な方はこういうクラスタージュエリーって日本ではあまり見ることがたぶんないのだと思います。
昔はよく見ることがあったこういった石をたくさん使ったネックレスも、見ることが少なくなりました。
このネックレスも石を集め、こちらでセットして作家に渡して作ってもらったもの。
高い石を使えば高い値段にはなってしまいますが、それなりの石でもネックレスの形でこうやってまとめてセットしてクラスターになるとすごい豪華ですよね。
というわけで、「クラスターは商品化したらすぐに連絡してほしい」と言われるお客様がすでに待っています。
でも、クラスターのジュエリーってめちゃくちゃ時間がかかる。
石を一つ一つかたどって石留めを作り、それを大きなリングにセットしてデザインを完成させて、その後石をセットするという流れ。
一人で作っていたら一週間に何個できるでしょうか、って感じ。石は一個一個違う形で、ハンドメイドで作ることに意味があるインディアンジュエリーのクラスター。機械化することには何の意味もありません。
なので割に合わないから作らないっていう人も多く、需要が間に合っていないのも人気の秘密です。
まとめ
いろいろ物事が効率化していく中で「手間のかかる仕事を受ける」アーティストがどんどん減っています。
細かい仕事を一つやるよりも、簡単な仕事をたくさんやったほうが楽です。
でも「簡単な仕事をたくさんやるたくさんいる中の一人」と「細かい仕事をきちんと一つできる一人」だと後者のほうが価値があり長生きすると思うので、その「細かい仕事をきちんと一つできる」スピリットを周知させたい!と思います。
アメリカ、ニューメキシコ州在住、居住歴10年。ナバホ族の夫とリザベーションで二人の子育てをしながらインディアンジュエリーにかかわる仕事をしています。インスタ、ツイッター、Facebook、Youtubeがありますがインスタが一番身近な感じかと。
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コメント
最近は学校でもクラスターをつけてる親御さんを見ることが増えたよ。人気なんだねー。