ナバホ族の住居、ホーガン

Native American

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超マニアックな話なのに、若い子にも見てもらっているので本当にうれしい限り。

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さて今日はお昼休み、ナバホ族の母が儀式で必要だという鹿革を買いについていきました。

ナバホ族の伝統的な信仰の人々は何か悪いことがあった時や、物事がうまく行かないときなど、例えば私たちが神社で神頼みをするのと同じように、儀式(セレモニー)を行います。

通常の儀式はメディスンマンに相談して日にちを決め、どういうセレモニーが必要かが指定されます。

日にちや場所を教えてもいいかは基本的にメディスンマンと当事者にゆだねられるので、親戚にも教えないこともあります。

とにかく儀式関連のことは、「教えてくれるまで聞かない。」というのが部外者である外人のルールだな、と経験で体感しています。

そして、その儀式が行われる場所は、ほとんどの場合、ホーガンです。

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ホーガンはナバホ族を象徴する家

これはアーティスト、ハリソンジムの家。

今の家として使われるホーガンはこういう形が多いです。

「家族」や「集まる場所」を意味するホーガン。

 

もともとは、このように土と木で作られたものでした。

丸太を立てて、その周りに水で固めた泥を塗る。

そうすると、断熱材になるそうです。

入り口として大黒柱が二本あるのが特徴。

今はこの形はかなり少ないですが、この形は「Male(男性の)ホーガン」と呼ばれます。

基本的なホーガンの形

一方、この形が一般的に儀式をやるときなどに使われるホーガン。こちらは「Female(女性の)ホーガン」と呼ばれます。

こちらは丸太を組み合わせていって、同じく間に泥を塗っています。

 

伝統的信仰のレベルでいろいろ決まりはあるそうですが、基本の形はこれ。

六角形である

真ん中に煙突用の穴がある

入り口は東を向いている

床は砂のまま

 

真ん中に薪ストーブが置かれるため、煙突用にちょうど中心に穴があります。

その薪ストーブの上で料理をして、暖をとる。

入り口は必ず、神聖な方向である東を向いています。

床は砂のまま。

 

「母なる大地と父なる空との関係を保つ」

 

という意味があるそうです。

 

昔は、

食べ物は北東の角

日常に必要な道具は南東の角

特別な道具や身に着けるもの北西の角

寝るところは南西の角

という風に何となく決まりがありました。

 

また、トレーディングポストの外に古いホーガンが建っていることがあります。

これは以前のインディアンジュエリーの店で紹介した、ハベルトレーディングポストのホーガン。

これはモニュメントでもなんでもなく、遠くから来た人たちが泊まれるように設置したトレーディングポストが多いそうです。

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ホーガンの中での決まり

ホーガンの中では、必ず時計回りに歩きます。

特に儀式のときには時計回りを気を付けなければいけません!!

まとめ

現在では、六角形のホーガン型の家を建てるナバホ族の人々もいます。

伝統的な信仰を残しながらも、現代の便利な生活を取り入れているのでとても素敵!

でも実際の儀式は、伝統的なホーガン「Female Hogan」で行われることが多く、ほとんどの場合が家族や親せきの誰かがホーガンを持っているのでそこに集まって儀式が行われます。

満点の夜空の中、ホーガンから煙がたち、メディスンマンたちが祈りの歌を歌っている様子は本当に神の力を感じます。

 

うちは夫の亡き母の家にホーガンがあります。(歩いて10分ぐらいのところ)

でも今の家の外にホーガンを建てようと計画中。

わが夫もホーガン建設はさすがにしたことがないので、知識のある人にどこに建てたらいいか、どうやって建てたらいいか、どんな材料が必要かを聞いています。

超伝統的なホーガンを建てるには、まず森に行って大量の丸太を切ってくるところから始まるそうです。

本当は、メディスンマンにお祈りをしてもらったほうがいいとのこと。

ようするに、地鎮祭。

ネイティブアメリカンの文化と日本の伝統的な神道の文化は共通するところがたくさんあるので、一見ものすごい遠い世界のように感じるけれど、日本の文化に合わせてみるととても親しみがわきます。

 

我が家がホーガンを建てる時にはお知らせしますので、ぜひ手伝いに来てくださいね(笑)

ナバホラグデザインで有名なアーティスト、ダンジャクソンの刻印は、ホーガンです。

 

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