ジュエリーはステイタスである

Indian Jewelry

ジュエリーをなぜつけるか、ナバホ族の人々にとってジュエリーとは何か、という疑問を記事にしてきましたが、そもそもジュエリーをつけるようになった意味というのを今日教わりました。

 

ナバホ族の人々がジュエリーをつけ、儀式をする理由
昨日は休みで、久々に母のもとへおしゃべり。おばちゃんになってきたのか3週間も会わないとしゃべることがいっぱいで、朝ちょっと寄るつもりが一時までのんびりとべちゃくちゃしゃべり、お昼も食べて帰ってきました。 昨日記事を書いていた途中だった...

ちなみに同じナバホ族の人でも、前の記事でかいた「神様に見つけてもらう」というのはあくまでもストーリーとして教えられている話なので、そんなこと聞いたこともない・・・。という人もいます。

 

ジュエリーはステイタスである

以前アフリカに行ったとき。(かれこれ15年ぐらい前)

「牛を10頭あげるから結婚して。」って言われました(笑)

その時の「牛」の価値と、ネイティブアメリカンの人々にとっての「ジュエリー」の価値って同じ感じだなと思います。

この家庭には、「こんなにたくさんの財産がある」というステイタス。

きっと昔は本当に、「このジュエリー全部あなたのものにするから結婚して。」っていうのがどこかで成立していたでしょう。

 

ジュエリー以外に、牛や羊、馬も彼らのステイタスです。

特に1980年代以前は、そういった「売りに出せる動物をどれぐらい持っているか」というのが家庭の豊かさを図っていたそうです。

私の知り合いでもたくさん牛や羊、馬を飼育している人たちがいます。

でも今はそれがお金になるかならないかというよりも、持っていることが伝統的な暮らしで体に染みついている習慣になっているのと同時に、持っていることにステイタスという意味があるという理由があります。

 

日本の昔のステイタスであった高級タンスなどは見せることができないけど、ジュエリーは身に着けることで自分のステイタスをちゃんと見せることができる。

歴史的にもジュエリーってそうやって発展、発達してきました。(貴族と言えばダイヤモンドみたいな。)インド人が金のジュエリーを好むのも「富の量が明確にわかるから」です。

 

いいジュエリーをしていれば、いい育ち。いいジュエリーをしていたら、富がある。

 

お金が無くなったらジュエリーを現金化できるシステムがあるので、いいジュエリーをそのまま持っておくことってネイティブアメリカンの人々にとって結構至難の業。

 

日本人でも眠っているルイヴィトンはいくら価値が上がるといわれても現金が必要だったら質屋に売りたくなっちゃいますよね?

 

だから、ジュエリーを持っておける=管理がちゃんとできるということ。そして、お金に困らない生活をしているということ。

そういう見方をすることもいまだにあるそうです。

ステイタスはなぜ重要なのか

ナバホ族の人々にとって、「きちんとした格好で表に出る。」ということはいい家庭の象徴なのだそうです。

だから私が破れたジャケットとか着ていると睨まれる(笑)

最近は「ファッション」を少しわかるようになってきた夫も、TPOというのをちゃんとわきまえなさいというのは常々家族に言い聞かせています。

なぜなら、「ネイティブアメリカンである」というだけで下に見る人たちがまだいるから。

コミュニティの長で、ナバホネーション政府の仕事もしていたことがある夫は、これを痛感しています。

「予算をもらわなければいけないネイティブアメリカン」と「予算を配分する白人」

お願いしに行く時、すでに立場的には弱いので、態度も、恰好も、同じ土俵に立てるようにとにかく努力をする必要があります。

これはジュエリーのショーでも同じ。

「買ってもらわなければいけないネイティブアメリカン」と「お金を払う白人」

そういう目で見る人は少なくなってきてるとは思います。

でも同じ土俵に立つための努力として、自分のステイタスを示すことが大事だといいます。

 

 

ナバホ族と他プエブロの人々との違い

「ジュエリーの日常感」という意味では、ナバホ族の人々は本当に日常的に溶け込んでるなと思います。

他の部族、私がよく接するサントドミンゴ族、ズニ族、ホピ族などのプエブロの人々は、ジュエリーは儀式に使うため持っていますが、普段の日常使いとしてのジュエリーの多様度はナバホ族の人々の方が圧倒的に高い感じがします。もちろん個人差はあります。

それは「儀式」というものがプエブロの人々には日常的で、毎年、毎月のように色々なところで行われている儀式へ参加したり、儀式を見に行ったり、そういう時にはみんなこぞってジュエリーをつけて伝統的な衣装を身にまとうわけですが、ナバホ族の人々にとってはそういった定期的に行われる儀式がないからというのが理由の一つだと思います。

 

リザベーション内に住む高齢のおばあちゃん、おじいちゃんがギャラップの町に来るとき、ただ食料品を買い物にくるだけでも、ものすごくドレスアップする。伝統的な衣装を着て、ありったけのジュエリーを着けて街に出る。

きっとそれはもう昔から染みついたクセみたいなものだと思います。「ほら、町に行くんだからちゃんとした格好しなさいよ。」っていう感じで。

そこにジュエリーは欠かせないもので、その背景にはネイティブアメリカンであることの誇りやステイタスが含まれています。

まとめ

1930年代ごろから一気にネイティブアメリカンの文化の象徴となったインディアンジュエリー。

その歴史は実はまだ100年も経っていなくて、それでもこんなに多様されるようになったのは、「一目で富の量を示せるから。」だと思います。

それってつまり、財産になるってこと

みんなが集めるダイヤモンドと同じことです。

だから、それが本当のダイヤモンドかどうか、どこから来たものなのか、誰が作ったものなのか、どこで買えばいいのか、ちゃんと勉強しましょう。

 

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週末は先日ブログに書いたラスベガスのNFRに行ってきました。人は多かったけど、やっぱりたまに気分転換して都会に出るのもいいものだなと思いました。 それと同時に、たくさんの出展者やカウガール、カウボーイたちを見ましたが、「本物の...

 

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