石の加工の話

Indian Jewelry

寒くなってきました、もう夏は終わり。結局キャンプに一回も行けなかった。。。

さて、今日は石の加工の話をしようと思います。

なぜ石を加工するのか

 

先日とても面白いテレビ番組を見ていました。

ダイヤモンドやジェムストーンなど宝石の話。

ダイヤモンドの次にレアとされているのはサファイアなのだとか。そしてルビーとサファイアは成分は同じで、色が違うだけなのだそうです。

(↑ダイヤモンドとサファイアのリング)

そのサファイアの鉱山はパキスタンがほとんどで、カシミールサファイアというとても上質なものが採れるそうなのですが、その鉱山の様子は、まるで昔の炭鉱や金鉱のよう!!

いつ崩れるか分からない危険なところで一攫千金を求めて泥の中から綱やざるを使ってサファイアを探す様子は、ゴールドラッシュそのものでした。

 

宝石が高いのは、硬度があるから。

一見忘れられがちですが、ダイヤモンドの硬度は鉱物イチ!硬度10.0です。

ルビー、サファイアは第二位の硬度9.0。

ターコイズの硬度は5.5~6.0

 

ちなみに水晶やヒスイが硬度7.0、真珠は硬度2.5 です。

結晶が作られる様子で一概には想像しにくいですが、何となく硬さのイメージが付きましたでしょうか?

 

硬度3がないと、ジュエリーにはセットできないと言われます。

硬くないものはジュエリーにできるレベルに加工する、そのための加工

 

↓ターコイズの種類に対して1から20の硬度を示します。

硬さ プラスチック チョーク 再形成 通常のスタビライズ  上質のスタビライズ ハイグレードナチュラル
1 to 20 1 3 5 10 15 20

 

 

 

何をもってナチュラルとするのか

 

鉱山から掘って、それを磨く。それがナチュラルです。

 

〇通常はターコイズの下にバッキングを付けなければならず、この素材はナチュラルではありません。

〇表面に照りを出すためにワックスを付けながら磨く人が多くいます。

〇ターコイズの母岩の部分が崩れないように、母岩の部分にだけ接着剤を付けて磨く人もいます。

 

こういった加工をしたものはナチュラルでしょうか??

 

〇反対に、チョークの石をスタビライズし、科学の力でターコイズの成分と同じように作ったものがあります。

〇ナチュラルのターコイズの粉をぎゅっと凝縮して、成分はターコイズだけど再形成されたというものもあります。

これらは化学成分としてはターコイズそのものです。

これはナチュラルと言えるのでしょうか??

 

一概にナチュラルだからいいというわけではないんですよね。。。

ターコイズジュエリーの今後
日曜日からプロパンガスが切れていて(自分たちの不注意ではなく、会社が来て入れようとしたらパーツが古いから入れられません、月曜まで待ってくださいって言われて切れてしまった。)ガス台が使えず、冷たいサンドイッチとレンジでチンでしのいでいます。...

 

ダイヤモンドは高いので、ジルコニアやスワロフスキーで代用しますよね。

ルビーじゃなくて、赤く着色された天然石を使うジュエリーもたくさんあります。

人口オパールの話

 

今インディアンジュエリーで使われているオパールは、ほとんどが人口オパールで、京セラが作っています。

これはインディアンジュエリーに従事する人はみんな知っていますし、URLをクリックすれば色の見本などが見られます。

(最初にこの人口オパールが開発されたときは驚いたよー、、、ってこの前トレーダーの人が話していました。ちなみに今では京都オパールと呼ばれているそうです。)

 

ナチュラルの代用品として人口製品が使われて、すでに一般化しています。
詳しいことはよくわかりませんが京都オパールは「通常の人口品よりハイグレード」とよく聞きますし、形成するのに年月がかかるということが書いてあります。

まとめ

地面を掘っている鉱山の人たちに、「地球を破壊している」という主張もあります。
となると、ターコイズ鉱山なんてダイナマイトでどっかーん!っていう場所もありますし、そうやって掘られたものが使われているなんて・・・と考える人もいなくもないと思います。
手に入りにくくなったものを人工物で代用するのが一般的なので、ターコイズも人口的に作られたものがどんどん使われていくと思いますし、それにはどう頑張っても逆らえない!と思います。
その中で、それがどういうものなのかを説明してちゃんと本当のことを言わないとジュエリー界自体の信用が落ちていくので、そこの目を養うのもバイヤーの仕事でもあります。

 

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