氏族(クラン)について

Native American

こんにちは。ブログは大体一か月に何回かの更新になってきましたが、視覚でちゃんと見られるものと自分でも忘れない知識を皆様と共有するためにやっぱりブログは必要だなと思う最近。

まずは近況から

 

ニューメキシコ州の新規感染者数のグラフです。

完全ロックダウンはあけましたが、店内の25%以下または75人以下制限は続いています。前回ほどの切迫感はないものの個人的に身近にも感染者が多くなってきて、引き締めないとなという感じ。

こちらはギャラップの町が入るマッキンリー郡の感染者数のグラフ。

クリスマス商戦ももうみんな諦めがちで、通常はクリスマス後に一気にクリスマス商品をセールするのですが、今年はどこもすでに50%オフとかでクリスマスグッズを販売。

オンライン商戦は通常サイバーマンデーの日のみですが、今年はずっと長くセールをしている店も多々あります。

もう本当にコロナ禍の生活には疲れてきてもうコロナのことを話すのも嫌!ぐらいになってきたので(笑)今日は久々に勉強シリーズ。

ナバホ族の氏族というもの

さて今日のお話。

ネイティブアメリカンのほとんどが、それぞれの「氏族」というものを持っています。

「氏族」はClanと言い、クランと発音します。

氏族、、、、分かりにくいけど、日本人に一番分かりやすく説明するとすれば「家紋」。(うちは左三つ巴)

例えばホピ作家ののジュエリーの刻印には色々なシンボルが使われていますが、それはほとんど彼らの氏族を現すシンボルが使われています。ジェイソンタカラは雪の氏族なので、雪のシンボル。クリフトンモワは太陽のひたいの氏族なので、そのシンボル、、、と言った形。

ここまでは何となく、「家紋」ですね。

それで、その氏族同士には関係があります。ここからが家紋とは少し違うところ。

例えば、私が「キアアニ」の氏族であなたが「ベタニ」の氏族にあったとします。その二つの氏族は兄弟の関係にあるから、私はあなたのことを「ブラザー」と呼ぶ。そういう感じ。

血のつながりとは全く関係のない氏族の関係ですが、これがとても重要

ナバホ族の人が自己紹介をするときに必ず、私の母は○○の氏族で父は○○の氏族ですという風に言います。自分の出身地を言うのと同じぐらい、あなたのクランは何ですか?というのを聞いて知る必要があるんですね。

ちなみに私がナバホ語で自己紹介するときには「ナッツォジ」というのですが、これはアジア人全員を指して「目が細い人たち」という氏族でまるっとひとくくりにされます(笑)

ナバホ語で白人さんは「ビラガナ」、メキシコ人は「ナカイ」です。

氏族のいろいろ

ナバホ族の氏族は、実に90もあります。

その中でグループが21個に分かれていて、同じグループに属する氏族同士が関係がある氏族たちです。

とにかくたくさんあるので全部は紹介できませんが、よく聞く氏族(田中さんと鈴木さんみたいな)を紹介します。

まずナバホ族の氏族と言って一番に浮かぶのが、「キアアニ」です。

キアアニはグループ1のオリジナルの氏族で、英語名はThe Towering House 高い建物にいる氏族みたいな感じでしょうか。氏族同士の関係があると書きましたが、まるで家系図のようにどうやって氏族ができていったかというのも描かれています。なので同じグループ内の人たちは血縁があるのと同じことのように関係があります。

 

次によく聞くのは「トディチニ」、苦い水の氏族。

こちらはグループ3に属します。

その次は「ビタニ」、腕を丸めた人の氏族でグループ1に属します。

キアアニとビタニは同じグループ1。

ナバホ族の女性アーティスト、ジェニファーカーティスの父である故トーマスカーティスはキアアニの氏族で、私のダンナスティーブはビタニの氏族なので、トーマスは私のことを「シテージ」=妹と呼んでくれていました。

旦那の氏族が同じグループに属していることを知ると、急に家族のような親近感で話してくる人も多々います。それほど氏族というものはネイティブアメリカンの人々にとって重要なもの。

基本的にはこの同じグループにある氏族同士は血縁があるのと同じことなので結婚したりすることは昔は禁じられていました。でも今はどうなんでしょう。。。

 

ちなみに日本語も同じですが、英語には通訳できない言葉というのがナバホ語にもたくさんあります。旦那はよく、これはナバホ語でいうとめっちゃ感動するんだけどな、英語で説明してもうまく伝わらないんだよなーーーとか言ってます。

氏族も同じで、英語に無理やり直しているので翻訳にも色々あります。

↓自分の氏族を現すTシャツショップ見つけました(笑)

https://www.wearenavajo.org/merchandise/ClanShirts

 

フリーマーケットとかにもよく出ていますが、自分の出身地のTシャツやマグカップを使うような感覚でしょうか。やっぱり出身地、自分の故郷というのはどこの国でも誇れるものなんですね。

Attention Required! | Cloudflare

 

そんな感じでなかなか説明がしにくい「氏族」の話でした。洞窟の氏族、二つの岩の氏族、塩の水の氏族、赤い家の人々などなど面白い名前がたくさんあります。

が、日本の家紋は1万以上あるそうです。有名な菊、葵のほかにも鷹の羽、蝶、梅、扇など本当にネイティブアメリカンにも通ずるものがあるなと思わされます。

 

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