ネイティブアメリカンかインディアンか

Native American

平成から、令和へ。

新しい時代がやってきますね。

アメリカでは4月1日は学校や会社も年度末でも何でもないので、毎年春の訪れを感じるのは花粉症ぐらいなのですが、今年は少し身が引き締まる思いです。

 

さて、今日はよく聞かれるこの質問。

ネイティブアメリカンとインディアンどっちが正しいの?

インディアンの由来

 

元々アメリカの先住民の人々が「インディアン」と名付けられたのは、コロンブスがアメリカ大陸を発見したときに、そこがインドだと思って、そこにいた人々を「インディアン」と呼んだという歴史があります。

発見した方につけられた名前、「インディアン」。

 

それに対して「ネイティブアメリカン」という語は、1960年代にインディアンの人々にサービスを与えるインディアン管理局が、そのサービス対象グループに対して使用し始めました。

 

しかし「ネイティブ・アメリカン」という呼称は、「インド人」を祖先に持つ「インド系アメリカ人」と区別するために、人類学者が作った造語

 

そのため、歴史的呼称としての「インディアン」に誇りをもつインディアン達はこれをあくまで自称とし、またその名称を替えること自体が差別的であるとしています。

 

 

では現状はどうか

アメリカのメディアで使われているのは、ほとんど「ネイティブアメリカン」の方です。

私の見る限りでも、公的な団体や書類などには「インディアン」ではなく「ネイティブアメリカン」の方が実際によく使われていると思います。

 

では、本人たちはどう思っているか??
(答え) ハッキリ言って、どちらでもいいっていう人が大半。

 

ネイティブアメリカンというのはあくまでも先住民の総称であって、先住民であるというよりも、「私はナバホ族である、私はズニ族である、私はチェロキーである」という固有の民族の方が大事なわけです。

 

インディジネスという新しい呼び方

もちろん色々と知識があって考えがある人は、ネイティブアメリカンかインディアンかどちらかにこだわりがあったり、はたまたどちらも白人に付けられた総称だ!と怒っていたりします。

最近は、「インディジネスの人々」(Indigenous people) という呼び方も流行っています。

「インディジネス」は、固有の、とか、原産の、という意味。

ネイティブアメリカンの若者団体なんかは、「インディジネス」をつけるところも多いですし、ネイティブアメリカン固有の祝日をインディジネスデーと言い換えていたりもします。

 

 

じゃあ私たちは何を使えばいい?

ではアメリカに行って、この人インディアンかな?って思ったときはどうすればいいのか。
(答え)「Are you Native?」って聞きます。

こうすれば、「Yes , I am Navajo」って部族を言ってもらえます。

 

日本では、「ネイティブアメリカンジュエリー」よりも「インディアンジュエリー」の方が浸透していますが、アメリカではどちらかというと「ネイティブアメリカンジュエリー」と言った方がしっくりきます。

私は個人的に、アメリカでよく使われている「ネイティブアメリカン」という言葉の方がしっくりくるのでそちらを使っています。

 

 

日本人をNihonというか、Nipponというか、みたいな、「大きな対象に対してつけられた名称」には、どうしても賛否が出てきますね。

 

 

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